中村哲さん(73)のお別れ会が福岡市で開かれた。新聞には「英雄」と記されていた。まさに英雄、私の尊敬する人物だった。氏は医者でありながら、不衛生と栄養失調の難民のために、荒れた土地を緑化して、ふるさとに帰村できるよう現地の人々と共に活動していた。百の診療所より一つの井戸。農業土木は独学で学んだそうだ。自ら重機を操作し現地の人々と共に汗を流した。アフガンの駐日大使も、「永遠に偉大な友人、英雄」としのんだ。

 西南学院大学のキャンパスには、最後の別れを告げる5000人の人たちが集まった。私も参加したかった。農業土木の真髄を実行して実現された方。「口で立派なことばかり言わんで行動で示せ」柔和な表情の奥に固い信念がうかがえる遺影、素晴らしいお顔である。世の中口で立派なことばかり言う」人間がいかに多いことか。氏はそんな人間にうんざりしていたことだろう。

 氏に感銘を受けた人は長野県にもいる。直接の面識はなくとも、氏の生きかたに敬意を持っていた方が、中村さんを「送る会」を企画した。会場となる寺の住職もこれを快諾。私は万難を排して参加する。

「私はあなたを忘れない」